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江崎組の東海リーグ優勝を賭けた朝日大学戦がおわりました。

鬼気迫る闘志を纏いキックオフを向かえ、このチームが負けるはずがないと感じられました。33歳にもなってこんな気持ちになれた私は幸せ者です。

今年の夏にHOから転向のWTB藤井の衝撃的な60mカウンターのノーホイッスルトライで幕が開け、ブレイクダウンも優位に進めました!

最上級生バックロー(江崎、高濱、松葉)、リアクション&危機管理抜群のLO陣(室屋、大野)が密集を制しました。


前半20分を過ぎた時点での不安要素は自陣ゴール前のスクラムのみ、

巨漢FWを揃える朝日大学の中盤のモールはある程度織り込み済み、
自陣ゴール前のモールは防ぎきれる。
失点するとすれば…
ブレイクダウンも優位であり手応え充分!!

1年間、私に文句/ダメだしを言われ続けて、名城大学戦で覚醒した司令塔SO野呂も同じことを考えていたことでしょう。確実にゲームメイクを進めます。

しかし、攻めても攻めてもなかなか得点がとれず(奪ったトライは中京大学のカタチでしたが…)、自分たちに原因のある反則(オブストラクション、モールバインドが切れたか切れてないか、どこから誰がバインドを切ったか、ラックからボールが出たか出てないかの反則、等)で押し返されます。

逆にゴール前スクラム起点に2トライを奪われ、前半を14-15で折り返します。


後半奪われたトライはコンタクトがはずれ14人になったときに敵陣からの被トライ…。

私が選手の裸眼の視力を知らなかったこと、片目でやれとトップダウンで指示できなかったこと、自らのコミュニケーション不足に苛立ちを覚えました。


その後、1年間練習を続けてきたモールでトライを奪い22-25!
これで東海地区のA1リーグ全ての大学チームからモールトライを奪ったこととなり、練習は嘘をつかないことを証明しました!!


その後も攻め続けますが、ノックオン、ハイパンレシーブの失敗で自らの流れを切ってしまいました。
またスクラムからの展開でミスを犯し、自陣侵入を許してから5分間ボールをキープされ22-25のまま悲鳴とともにノーサイドを迎えました。


朝日大学は自分たちのカタチを信じ、スタイルを貫いてきました。
強みを前面に押し出し、相手の強みを出させない大人の、激しいラグビーで中京の追撃を防ぎきりました。
予選で朝日大学5-31で敗れてから中京大学は強くなれました。
中京大学のポテンシャルを引き出してくれたライバルに感謝です。



中京大学の部員は届かなかった3点を安易に考えてはいけません。


ノックオンがなければ…
ダイレクトキックがなかったら…
微妙な判定やボールの転がりが逆になっていれば…
引き分けが負けでなければ…

他人を批判し、自分を正当化する言い訳は、簡単です。


春からこの日の試合を思い描きながらハンドリング練習できていたか?
ガットひとつ、セービングひとつ、「やれといわれたからやっただけ」の時間はなかったか?
やれと言われたのにやらなかったことはなかったか?
フィットネス練習・スクラム練習に本当に真剣に取り組めていたか?
体調管理は?栄養摂取は?怪我のリハビリの時間は?
4年生は「夢か引退か」を賭けた大一番を感じられていたか?
それを下級生に伝えられていたか?
3年生の後押しは? 
2年生の躍動は? 新人教育は?
1年生のがむしゃらさは?チームサポートは?

監督、スタッフ、選手、控え部員、全員に「届かなかった3点」の原因はあります。
あの日の時点での中京大学最強チームで臨んだのですから。


私はこの試合を墓場まで持って行きます。
江崎組を優勝させてあげられなかった、勝たせてあげられなかった無念を忘れずに、今後のチームが勝てるように、胸に刻み込みます。

今、私たちに出来ることは次の愛知学院大学戦に勝って、
「勝利」で江崎たちを送り出すことだけ。

今年の中京大学ラグビー部の最終形を出そう。
それが中京大学ラグビー部全員の使命だ。


中京大学 VS 朝日大学
前半:14-15
後半:8-10
合計:22-25

1 高松
2 若松
3 小金丸
4 室屋
5 大野
6 高濱→佐久間
7 江崎
8 松葉1T
9 笠井
10 野呂
11 藤井1T
12 山田
13 土肥
14 東條1T
15 鷹羽


中京大学 ラグビー部監督
中本光彦

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中京大学スポーツ科学部 教授
中京大学ラグビー部監督

中本光彦

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