行動選択の原理

人は1日に何万回も行動選択するという。

そこには常に判断が伴う。

例えば、朝すぐ起きるか、二度寝するか。

二度寝は快感を味わえる。

人間で二度寝が嫌いという人は少ないだろう。

しかし、授業や練習の開始時間から、

朝食や準備の時間などを勘案し、

もっと休んでおけと命令する脳に反抗して、

起床し、顔を洗い、気持ちを整える。


寝続けて得られる瞬間的な快感と、

寝坊して「失う信用」や「仲間にかける迷惑」などとのバランスを考える。

まぁ考えていないものも多いが。




人は大抵、

（自分が）「好きか嫌いか」
（自分が）「損か得か」
（自分が）「心地いいか心地よくないか」
（自分に）「今より（局所的にも）不利益はないか」

で判断を下す。
それはそれで人間らしいと思う。



しかし、我々は
中京大学ラグビー部の「理念」を原点に行動選択する。
部員全員が行う「入部届けへの署名」から、それは始まっている。

・狭い角度から捉える瞬間的な（自己防衛の）立場
・とても人間らしい甘えの感情
・「やりたいこと」と「やるべきこと」の曖昧な境界線

これらと戦えるか否か。

立場や理念の異なるチーム（大学）が集まるコンペティションで、
ぶれない部分を貫けるかどうか。

貫き通しても、報酬を得られる保証がなくとも、
貫き通さずとも、敗戦以外の不利益を受けないことが分かっていても、

貫けるか、否か


（自分は）でなく（我々は）を主語にできるかどうか。

そんな訓練の繰り返し。

迷ったら辛い方へ。

決勝リーグ最終戦まであと少し。

今日も頑張ろう。


中京大学ラグビー部監督
中本光彦